有栖川文様は名物裂の一種で、有栖川宮家に由来する文様です。鹿を菱形や襷形、八角形などで囲んだ文様になります。
鹿は古より“神の遣い”とされ、万葉集にも多く詠まれていました。そのことは鹿の名の付く神社からも見て取れます。また精神性も高く、気質が穏やかなことからも縁起の良い文様とされています。
男雛には黒紫色地、女雛には鴇羽色地の有栖川文様を着せ付けました。
装飾品には全体的にナチュラルテイストを基調にし、屛風には枝垂れ桜の唐紙を使用し、柔らかな雰囲気にまとめました。
古典からの日本の意匠、そのデザイン力にはいつも敬意をもって制作に対峙しています。その日本の伝統文様を託す願いを込め制作した桂雛の雛飾りです。
古典の色遣い:襲(かさね)の色目・・・・香(こう)の匂い
※手づくりのため柄行が画像とは異なる場合があります。
※画像の色味と実物とでは微妙な差異がでる場合があります。
寸法:間口55㎝×奥行28㎝×高さ22.5㎝